習得したのはプログラミングの技術だけじゃない!?アプリ開発人材育成講座<エキスパートコース>最終発表会レポート
【習得したのはプログラミングの技術だけじゃない!?アプリ開発人材育成講座<エキスパートコース>最終発表会レポート】
勉強時間600時間の講座!
高知県が開催しているアプリ開発人材育成講座<エキスパートコース>の最終課題発表会が、令和元年11月16日(土)に開催されました。
エキスパートコースはアプリ開発を4か月間で学ぶ講座で、勉強時間はなんと600時間!高知県がIT・コンテンツ関連の人材育成に力を入れているのを象徴するような講座です。とても高いハードルでありながら、プログラミング初心者でもアプリ開発のスキルを身に付けられることから、募集定員30名に対してなんと約2倍の申し込みがありました。

「ハードな講座でどんなスキルが身に付くの?」という疑問に答えるべく、当日の様子をレポートします!
エキスパートコースの学習内容
エキスパートコースは、首都圏でプログラミングスクールを展開する株式会社divの転職者向けコース「TECH::EXPERT」の高知版です。
7月16日から11月15日の4か月間で、次の内容を勉強するものでした。
・HTML・CSS・JavaScript
・Ruby、Ruby on Rails
・SQL、データベース設計
・サーバー構築(Amazon Web Services)
・GitHub
・学習した内容を活かしたグループ開発
ここまで勉強すれば独力でWebアプリを開発できるようになるそうです!
講座で身につくスキルとは

発表会当日は、ハードな講座を完走した受講生の発表を聞くために、高知県内の企業13社から24名が参加していました。企業の方から見ても興味深い講座のようです。
グループ開発の内容
発表はグループ開発5チームと、立候補のあった個人アプリ2本。
グループ開発のお題は全チーム共通でフリーマーケットサービスで、必須機能は次の3種類でした。
・ユーザー新規登録、ログイン、ログアウト機能
・商品出品機能
・商品購入機能
全チーム必須機能の実装は完了!4か月しっかり勉強すると、ここまで作れるようになるんですね。
さらに独自実装として、複数枚の画像を同時にアップロードできる機能を作ったり、なんとサイト全体の標準語を土佐弁に変更する機能を作ったチームもありました。


グループ開発で学んだこと
一人の開発とチーム開発は全然違うようで、それぞれのチームからは次のような感想が出ていました。
・開発で必要になるクラス名や変数名の命名規則を決めてチーム内で共有するのが重要だった。
・チーム内でお互いにサポートできるよう、積極的に声掛けをしたり、進捗や理解が遅れている人のために勉強会を開催するなど、環境づくりが重要だった。
・チーム開発は小さな成果と小さな優しさの積み上げが大事だった。slackでの「ありがとう」や「いいねのスタンプ」がうれしく、やる気を維持できた。
・メンバーに説明するのにも論理立てる必要があり、メモ書きを徹底して思考を整理するなど、自分で工夫していた。
・プログラミングもチーム開発も初めての状態で、最初のうちは自分のことで頭がいっぱいになってチームがどう動いているのかわかっていない状況があった。
・教材を学習しただけではWeb開発の全体像の実感がつかめておらず、チーム開発を進めるにあたって何度も復習した。
個人アプリ開発の内容
個人アプリ開発はWatson Assistantを使った観光チャットボットとUnityを使ったゲームの2本。教材として用意されていないものを自力で調査して開発するのがルールで、なんとグループ開発と並行して、2~3週間程度で開発されたそうです!


県内企業の評価
発表会を聞きに来た県内企業の方に伺うと、次の2点を評価される方が多数いました。
・受講生がチーム開発を経験して情報共有やコミュニケーションの手法を習得している点
・学習や開発で行き詰まった経験を通じて受講生の思考力が鍛えられている点
中には「プログラミングの技術は入社後でも教えられるけど、思考力やコミュニケーションの方法は教えるのが難しい」という方がいて、メンターがいる中で開発を学ぶ講座の良さを感じられました。エキスパートコースは、プログラミング技術だけではなくアプリ開発に必要な総合的なスキルが獲得できる講座なんですね。
終わりに

発表会の後は4か月間という長期講座を走り切ったみんなで懇親会!ハードな講座だった分積もる話がたくさんあって、懇親会は深夜まで続きました。
皆さん本当にお疲れ様でした!