【Webデザイナー育成講座】【システム開発人材育成講座】合同キックオフイベント 開催レポート

令和4年7月9日(土)、「システム開発人材育成講座」「Webデザイナー育成講座」の受講者が一同に会するキックオフイベントを開催しました。

開会挨拶・講演
Webデザイナー育成講座オリエンテーション
システム開発人材育成講座オリエンテーション

開会挨拶・講演

開会挨拶

今回のキックオフイベントの開催にあたり、冒頭に高知県商工労働部産業デジタル化推進課の別府慶一課長から開会の挨拶を行いました。

「現在メディアでよく耳にする、デジタル化やDXという言葉があると思いますが、企業がデジタル導入やDXを望んでも、導入できる人材がいないのが現状です。県内においても「人材不足」、「コスト負担が大きい」、「自社に見合ったシステムがわからない」など、ITを導入・活用するうえで中小企業が抱える課題は山積みです。また、今後デジタル化・DXが進展することで、デジタル人材の需要が増え、全国的に不足する見通しです。そこで、デジタルスキルを身に付け、県内企業に就職・転職してもらうことを目的に今回の講座を開講しました。」

高知県商工労働部産業デジタル化推進課 別府慶一課長

「今後開催する中間発表会、最終成果発表会など、集合形式で開催するイベントでは、県内企業の人事担当者との面接や仕事相談の枠を用意していきます。受講後の明確な目標を描き、就業体験などを通して、さらに実践的な技術を学んでください。」

県内の状況

「県内企業の6割が財務会計システムを導入しているものの、顧客管理、見積書作成、発注・仕入管理などの業務におけるシステム導入率は20%台とまだまだ進んでいません。また、全国的にはシステム開発を内製する動きがある企業もあり、今後はIT企業のみならず、一般企業でもデジタル人材の需要が増えることが予想されています。今回の講座は約8か月間と長期にわたりますが、しっかりと技術を身につけて、県内での就職・転職を目指して頑張っていただきたいと思います。」

講演

続いて株式会社SHIFT PLUS地方創生事業グループ グループ長の鈴木康太氏に登壇いただき、県内のIT企業の紹介や、就職を見据えた受講の心構えについてお話しいただきました。

鈴木氏「高知県にはIT人材が活躍できる環境が整っていて、魅力的なIT企業がたくさんあります。また、デジタル人材育成にこれだけ予算を投じている県も他にありませんので、この機会にたくさんの講座や仕組みをフル活用し、優れたデジタル人材になって県内の企業に就職してもらえたらと思います。」

株式会社SHIFT PLUS 鈴木康太氏

~高知県の取り組みを紹介~

困っている企業と副業人材とのマッチングや、県外の経営者や人事担当者などを招いた高知まるごとワーケーションツアーの実施、高知県の農業・林業・観光といった分野から課題を掘り起こし、高知県内外のIT企業がタッグを組んでデジタル技術で解決する取り組みも行っていることなどを紹介していただきました。

~講座に向けての心構え~

鈴木氏「講座受講後に何をしたいのかを想像しながら受講することが大事です。そして、県内にどんな企業があるのかをきちんと把握してアプローチしてください。気になる企業を早めに見つけて情報収集し、企業の担当者と接点を増やし、この人と仕事したら楽しいだろうなと思ってもらえるように自分を売り込むこともとても大切です。ぜひイベントやセミナーには積極的に参加して、接触機会を増やし、顔と名前を覚えてもらいましょう!」

~ワークショップと自己紹介~

「高知家IT・コンテンツネットワーク」のサイトを活用して高知県内にあるIT企業を知っていくワークショップでは、まずは10分間、「サイトに掲載している企業は60社の中から各自で気になる企業3社見つけてみよう!」ということで、皆さんモニターに向かいました。

その後は、隣の席の人との意見交換です。お互いに自己紹介をしてもらい、気になる企業3社と選んだ理由を発表してもらいました。いきなり始まった初対面の人との交流でも皆さんすぐに会話がスタート。

意見交換後は鈴木氏から掲載されている企業の紹介がありました。 「デジタルを使って営業をすることに強く、紙とWebを組み合わせて提案できる企業」、「マーケティングやDXの支援に注力している企業」、「ゲームやアニメなどのグラフィックを手掛けている企業」、「SNS専門のプロモーションをしている企業」など、IT業界と言ってもHP制作、システム開発、アプリ開発、マーケティングと、事業内容が多岐に渡ることを説明しました。また、IT業界は求人を出していない場合もあり、コンタクトを取れば話を聞いてもらえることや、そのまま採用に至ることもあるという興味深いお話もありました。

鈴木氏「高知県には本当にいろんなIT企業があります。そして人材を必要としている企業もたくさんあるので、漠然と受講するのではなくて、学びながらしっかりと情報収集し、就職したい会社に向けたプレゼンテーションができるように準備してください。8か月後の皆さんとこれからさらに面白くなっていく高知のIT業界を一緒に盛り上げていけるのを楽しみにしています。」

さて、休憩を挟んで午後からは2講座に分かれてのオリエンテーションです。
まずは「Webデザイナー育成講座」の様子をご紹介します。

Webデザイナー育成講座オリエンテーション

「Webデザイナー育成講座」は、県内企業への就職や転職を希望する女性を対象とした講座です。

Webデザイナー育成講座の運営を手掛けるのは、「コンピューターとそのネットワークが空気のように存在していることを前提に、もう一度未来をデザインする」をコンセプトに掲げるデジタルクリエイティブ関連の教育事業会社「デジタルハリウッド」。

■講座の紹介、進め方

この講座は、パソコン操作のサポートをするために序盤はオフライン授業も行いますが、基本的にはオンラインで進行します。オンデマンド型動画教材、Zoomを使ったリアルタイム授業、課題添削・質疑応答、オフラインイベント、クライアントワーク、出口支援といったカリキュラムが用意されています。課題を制作しながらデザインの基礎から、Webサイトを作る実習、Webマーケティング、コーディングといった技術を身につけていきます。

講座の中では、受講者自身が制作した名刺の交換会を行ったり、実際に企業の依頼を受けて報酬をもらってシングルページやLPを作成するクライアントワークなど、実践を交えたイベントも準備しています。

■これから8か月間を頑張るみなさんへ

今後の流れを聞いた後は、メイン講師である山内三紀子氏のお話です。 山内氏自身もデジタルハリウッド出身ということもあり、今の受講者の気持ちに寄り添ったお話でした。書籍やネットからの情報のインプット、クライアントワークや自主制作などのアウトプット、そして講師からの技術的なアドバイスやメンターからの進捗管理といった評価・フィードバックという学習サイクルを説明。「一緒に学ぶクラスメイトがいることで1人で学ぶよりも頑張れる」、「ここでの出会いは一生もの」という言葉はとても印象的でした。

中間発表会、最終成果発表会の心構え

  • 作品・課題を自分の言葉でプレゼンすることに慣れてほしい。
  • 発表する時間を自分の中でシミュレートして、タイムキープを意識した発表を。
  • フォントを選んだ理由やデザインの理由など、クライアントを意識したPRができるようになるための経験の場にしてほしい。
  • 8か月後、誰一人欠けることなく笑顔で卒業しよう!

目指すゴール

  • せっかくお金と時間を使って学ぶなら、何一つ無駄にせず、実務レベル&意識を持って取り組もう!
  • 8か月後にどうなりたいかゴールを設定して目標に向かって、前向きな未来を描こう !
  • 自分のスタイルを見極めて、しっかりと学習プランを組み、学習時間を確保しよう!

学習で使うソフトの紹介

Adobe IllustratorとAdobe Photoshopについて、それぞれのソフトの特徴の紹介がありました。 他にも、思考の速度でデザインするというコンセプトのAdobe XDや、コーディング作業用のAdobe Dreamweaverなどが紹介されました。

■自分が作りたい/目標サイトの紹介!

「自分がどんなサイトを作りたいか、そのサイトを作るにはどんな要素やコンテンツが必要で、それらを作るためにはどんなスキルが必要か」について、受講者が3クラスに分かれて1人3分で発表を行いました。

1人が話をするごとに、そのサイトについて、どういった技術を使っているか、デザイン性やサイトを通じてどんなものが伝わるのか、実際に再現するのに必要なスキルを、講師陣が丁寧に教えてくれました。

本講座のの受講者の中にはECサイトを作ってみたいという人が多くいました。その場合は決済やカートなどのシステム構築が必要なこと、専門性は高いけれど専用のツールもあるといったことを教えてもらっていました。

ワークショップが進むにつれて、受講者の皆さんが前のめりの姿勢になり、どんどん興味津々になっていきました。

■受講者の感想

①多くの人に見てもらえるサイトを作りたいので、デザインや使いやすさに加えて、ターゲット層にも開いてもらえる軽さや動きのあるサイトを作りたいです!

②今まではユーザー目線でサイトを見ていましたが、今後は作り手として、目に見えるサイトの向こう側のことを考えて講座に臨みたいです!

■システム開発人材育成講座オリエンテーション

システム開発人材育成講座は、県内企業への就職・転職を目的に、プログラミング技術の習得やサーバーの構築方法など、サービスやシステムを開発する工程を約8か月かけて本格的に学習していくものです。

本講座を運営するコードキャンプ株式会社から 下山雄大 氏、志賀琢也 氏が登壇し、会社概要の紹介、講師陣の紹介が行われました。

過去の高知デジタルカレッジでプログラミングを学習した「卒業生」も受講者のサポーターとして参加しており、あわせて受講者へ挨拶も行いました。

コードキャンプ株式会社は「オンラインでマンツーマンのプログラミングレッスン」が受けられるサービスを提供しています。講師は全員が現役のエンジニアとなっており、テクノロジーの啓発から、エンジニア・ビジネスリーダーの育成・輩出する実践的なカリキュラムを提供しています。

内容

  1. 講座概要
  2. Slackオリエンテーション
  3. Gatherオリエンテーション
  4. 学習カリキュラム/学習のコツ
  5. チームビルディング
  6. 先輩サポーターからのメッセージ

■講座概要

●講座の全体構成と目標

約8か月の開講期間を通じて、初心者でも基礎から学び、演習を通じて実践経験を積んで、エンジニアとしての就職・転職を目指します。

●学習の進め方について

この講座では、受講者が様々な学習ツールを併用していくことになります。そのため、各学習ツールの特徴や活用方法について、講師陣から説明がありました。

★主な学習方法

  • ビデオ解説/補足

  教科書や課題に対する解説/補足をビデオで視聴。

  • チャットサポート

  教科書や課題の不明点をチャット(Slack)で解消。

受講者全員がログイン可能になるよう、講師陣も席を回り、個別サポートも行われました。

続いて、今後の学習をはじめ、受講者間のコミュニケーションやチームビルディング等で活用するバーチャル教室「Gather」の機能や活用方法を説明し、受講者も実際にGatherにログインし、自身のアバターを操作してバーチャル教室を体験しました。

■チームビルディング

受講者(25名)が5チームに分けてのチーム分けが行われました。チームごとのSlack チャンネルの開設、Gather内チームごとの部屋を使った学習の説明を行いました。

●人生曲線をチーム内で発表

チーム分けの後にはチーム内で一人ずつ発表が行いました。受講者は自身の描いた人生曲線を手に、チームメンバーに向けて自身のこれまでの体験や、モチベーションの浮き沈みについてを発表しました。

■サポーターからのメッセージ

講義の最後には、2020年に講座を受講し、メンターとして参加しているサポーターから、これからの講座を楽しむためのコツをお伝えしました。

●講座を楽しむコツ

  • 他人のペースを気にしない
  • 躓いてもとりあえず教科書を進める
  • 日々の学習報告をすること

●受講者の感想

  • チャットや個別レッスンなどサポートも手厚く、学習を進めていけるイメージが沸きました!
  • 土曜日にオンライン朝会も行われるので、学習へのモチベーションの維持ができそうです!